今年の冬は暖冬と言いながら雪の降る日もある寒い日が続いて写真撮影は冬休みに入っているこの頃です。今日は晴れ間も出ていたので浅草の大衆演劇場、木馬館で始めての観劇と撮影を試みて朝の10時頃に家を出ました。
午前11時過ぎに浅草に着くと仲見世通りや浅草寺はもう、大勢の人で賑わっていました。そのまま大衆演劇場「木馬館」に行くと入場は受け付けていましたが人出は少なく静かな感じでした。昼の部は12時開演で15時30分まで、夜の部は17時開演の20時30分終了となっています。今月は三代目大川竜之介一座です。
12時開演なので取りあえず入場する事にしました。中はもう場所取りの荷物なども置いてありほとんど満席です。係りの人に空いている場所を聞くと最前列しか無さそうです。後は通路の丸椅子の補助席とか、仕方なく最前列では近すぎるので最後尾の丸椅子を使うことにしました。その後も開演前まで観客が入ってくるので通路の補助椅子も2列になって本当にぎっしり満員です。休みの日と言うこともあって観客は多いだろうと予想はしていましたがこんなに混むとは思ってもいませんでした。
以前、木馬館の前でフアンの人が中で撮った役者の写真を見せていたので写真撮影は大丈夫だろうと思って入りましたが場内放送ではビデオや写真撮影はご遠慮くださいとの事、撮影に適して迷惑がかからない最後尾の見晴らしの良い場所を選んでいたのに後ろには照明さんが2人と専属カメラマンが居ます。舞台は踊りが始まりました。あまり目立たないように気を付けながら恐る恐るの気持ちでたまにパチリ、パチリとシャッターを切っていました。
若手の男役者、5人を全面に出して演歌だけでないロック調のリズムに合わせた迫力のある踊りや唄などエネルギー全開のショーが終わった後はメインの大衆劇が始まりました。昼の部は義理と人情物語、「吉良の二吉」です。この場面は義理のために恋女房に三行半を下している所なので劇中一番のお泣頂戴、拍手も一段と大きく沸きました。
吉良の二吉が荒神山で鉄砲で撃たれて死ぬ劇中最高の舞台です。口から血糊を吹き出して迫力の演技、本当に舞台劇などを見たのはいつの頃なのか思い出せない位ですがたまに見るのもいい物だと思いました。写真撮影は遠慮しながらも後ろの関係者から何も言われず、少しずつ枚数が増えてきました。
踊りや芝居の間に少し休みを取り、最後に唄と踊りのショーが始まりました。初めの踊りの舞台でもファンが一万円札を若手の役者の懐に入れていましたが今日、2度目のご祝儀です。一万円で花輪のように作り、ひいき役者の首に掛ける映像などを見たことがあり、昔はもっと多くの人のご祝儀があって華やかだったのだろうと思います。座長を中心に一座の全員が出てきて舞台挨拶などがあって終わりかと思いきや又、最後の踊りとクライマックスを盛り上げています。時間も午後3時半過ぎまでと芝居の好きな人々には1500円は安い感じがしました。
木馬館を出ると役者さん達が出ていて好例のお出迎えです。お礼やCDの販売、興行の宣伝など大勢のファンに囲まれてながら一緒に記念写真に収まったり、写真撮影をしてあげていました。いつも午後3時半頃に木馬館の前に来てそんな光景を撮り続けていますが今回は初めて劇場の中に入り、写真を撮ってみました。撮影は基本的に禁止でしたが会場はコンパクトカメラや携帯カメラで撮っている人もいて、遠慮しながらの撮影でしたが当初の目的が果たせたと思います。
今日の撮影目的は大衆演劇を撮る事でしたので後は浅草をぐるっと回って終わりにしようと思っていました。木馬館に入るときは晴れていた天気も曇ってきて少し寒さも感じられます。映画館の通りは懐かしい映画全盛だった頃のやくざ映画などが3本立てで上演されていてそれを懐かしむように眺めている初老の男性達、飲み屋通りでは冬独特のビニールカーテンで囲まれた中で楽しそうに談笑している人達といつもの光景です。しかし、これと言ったシャッターチャンスは無さそうです。
浅草の店終いは本当に早く、伝法院通りのお店は5時過ぎた頃にはもう店終いです。まだ人通りはあっても冬のこの時期は特に早いような気がしました。
仲見世通りに来ると人通りも多く、お店はこうこうと灯りがついていてまだまだ店終いをする所はありません。一般的なお店は閉まっても仲見世通りはいつも遅くまで賑やかで華やかです。日も暮れかかり時間も午後6時近くになり、たまにはお土産と人形焼きを買って浅草を後にしました。