8月15日の終戦記念日には全国から多くの人がそれぞれの思いを胸に靖国神社に訪れます。靖国神社には今まで2月の建国記念日に何度も写真撮影に行っていましたが夏は暑すぎるので7年前の雨の日が初めてでした。今年はその時の写真を写友達との写真展で発表したので真夏日の靖国神社はどんな物かと撮影に出かけることにしました。
真夏日の終戦記念日は初めてで午前11時頃、地下鉄「九段下」駅で降りて靖国神社に来ると7年前と違って大勢の人達が行き交っていました。神社に向かう人が多いのは当たり前ですがもう帰る人達も大勢います。
靖国神社に入る前にもいろいろな団体が参拝者にアピールしていましたがここは大きなテントを張って式典を行っていました。看板を見ると第24回戦没者追悼中央国民集会と言う看板を掲げています。7年前には見られない光景でした。24回と言うことなので7年前にもやっていたことと思いますが雨のために行われて居なかったのか記憶にありません。
2月の建国記念日も8月の終戦記念日も右翼団体の参列はいつもの事で派手な車の街頭宣伝車や旗を振ったり行進をしたりで自分たちの行動をアピールしていました。こんな時が一番の晴れ舞台なのでしょう、いつになっても変わらない光景です。
神門を通って中に入るともう行列が出来ていて前に進めません。拝殿で参拝する人達の行列が出来ていて身動きが出来ない状態です。7年前に来たときも大勢の人達は居ましたがこんな事はなく写真も自由に動けて撮れました。やはり大雨が良かったのだと思います。
その内に正午を迎えて一分間の黙祷の時間になり、それぞれの場所で参拝者の黙祷が始まりました。
一瞬、静寂な時間が流れています。
大勢の参拝者の周りを通り抜けながら奥の方に回ると報道関係者が三脚を立てたカメラを準備しながらなにやら待機しています。場所は本殿脇でここから入った所が本殿になっているようです。政治家が奥から入ってきて本殿に行くところを狙っているようです。少し待ってみようかとも思いましたがあまりにも暑いのでやめて昼食にしたいと思い、靖国神社を出ることにしました。
遅めの昼食をゆっくりとって午後1時半過ぎに又、靖国神社に戻ってきました。相変わらず大勢の人達がいますが午前中よりは少し人数が少なくなっていました。おっ、見慣れた顔がありました。元現役軍人と思われる馴染みの顔です。戦後65年の今年は20歳だった兵隊さんも85歳だから建国記念日で馴染みだった人達も今年はあまり見かけませんでした。
今年は猛暑日の連続で例年より格別に暑い夏になっています。今日も例外ではなく、大勢の人や元軍人と見られる人達も少なく写真撮影も気が乗りません。もっぱら日影に潜って日影で涼む人達を中心に写真を撮っています。
乳母車でうたた寝している孫を少しでも涼しくと団扇で扇いでいたおばあちゃんが印象的でした。
午後に入って少し撮影をしていましたが暑いばかりでなく、写真的魅力もあまり感じられずに見切りをつけて今日は早めに帰ることにしました。神門の前では地方から団体で靖国詣りにきた団体が記念写真を撮っています。人が大分少なくなってきたのでゆっくりと撮影できています。又、大声を挙げながら軍旗を降っている人達もいましたが年も若く、軍服や軍人に憧れる人達のパホーマンスになっていました。
こちらは家族ずれで国旗を持ってこれから靖国神社を参拝のようです。戦後65年、節目の年を迎えましたが「戦後は遠くなりにけり」で本当に戦争を経験した退役軍人やその遺族などの姿が少なくなり、段々お祭りのようになってくるのはしょうがない時代の流れなのかと思います。それにしても7年前、雨の日の終戦記念日に靖国神社にきて撮影した写真が貴重で記録的にも大事な写真に思われる今日の撮影でした。