神報連(神奈川新聞写真報道連盟)の県外撮影会が4日〜5日に行われます。今回は本当に久しぶりの撮影会参加になりました。撮影地は福島で塔のへつりと大内宿と木幡の幡祭りを撮りに出かけます。4日の朝、7時30分、横浜西口天理教ビルに集合して時間通り出発しました。
横浜は天気も良く暑いぐらいでしたが福島に入り塔のへつり近くの峠に来ると辺りは一変して雪化粧をしていました。参加者も私も予想をしていなかったのでびっくりで思わず雪景色の山並みをバスの中から撮影をしていました。
峠を下ってくると雪も無くなり単線の会津鉄道線「塔のへつり」駅の踏切に出ました。丁度電車が駅を出て踏み切りで通過待ちです。一両だけの可愛い電車が目の前を通過しました。もうすぐ塔のへつりに到着のようです。
塔のへつりに着いたのは丁度お昼頃でした。まずはここで予約の昼食を食べてその後ゆっくりと塔のへつりの撮影です。「へつり」とは、方言で「川に沿った断崖、急斜面」との事らしく100万年以上という長い年月の浸食と風化によって大川の断崖が削られてできた奇岩、怪石の景観と言うことでした。
塔のへつりからほどなく午後2時頃大内宿に着きました。この辺は塔のへつりよりは寒いらしく昨日降った雪がまだ残り、茅葺き屋根が白くなっていて風情があります。
観光客はそれなりにいましたが土曜日としては静かな感じでした。
観光客は両サイドに並ぶお土産屋さんを眺めたり、食べたりしていました。それにしても土曜日にしては観光客も少なく寒い中、暖をとりながら手持ちぶたそうにして客待ちをしている店も多くあります。写真には好都合の雪景色も観光地にはありがた迷惑のようでした。寒かったので3個で100円の玉こんにゃくを食べましたが暖かくて美味しくて一息つく事ができました。
昨日は二本松市岳温泉、櫟平ホテルに泊まり、幡祭りの行われる二本松市木幡には行事の始まる午前9時頃に着きました。昨日は心配していた天気も朝から快晴です。木幡の幡祭りはカラフルな色の長い旗が特徴なので逆光に浮かび上がらないと興味半減です。まずは天気は上々、あとはどう撮るかが問題です。
主催者や来賓の祝辞など儀式が終わった後に広場の中では踊りながらの行進や旗を持っての競争が始まりました。良く分かっていないのでもう移動も出来ず、たまたま立っていた場所での撮影になりました。場所的には逆光だったので丁度良かった物の位置はもう少し真ん中に行きたかった気がしました。逆光に露出を合わせての流し撮り、結果は運任せのの撮影です。
広場での行事が終わると幡祭りの行列が山に登るので観光客やカメラマンが一斉に移動し始めました。背景に邪魔者が少ない撮影ポイントを探しながら歩いていますがもうすでに撮影ポイントには大勢のカメラマンが場所取りをしていて並んでいます。良さそうなポイントで行列を待ちました。この辺はまだまだ山裾で遠くに車などが逆光に光っていて旗に隠すのに難しい物がありました。
旗行列も11時過ぎた頃に昼食場所の冶家公園に着きました。公園には屋台もあって、もうすでに食券を求めた人達が長い行列を作っています。仲間の助けも借りてやっと昼食を済ませ広場を一回り、参加者や見物人達も思い思いの場所で食事をしていました。
広場は関係者主催のうどん屋の他に商売人の屋台も立ち並び、こちらも大勢の人達が並んでお祭りを楽しんでいます。
広場の端に紅白の舞台もあり、歌や踊りの披露が始まっています。広場の中心は見物人が大勢座り込んでいました。
午後の出発時間は12時30分です。一般の人達はのんびり楽しみながら休憩をとっていますが我々カメラマンは撮影ポイントを探しながら、すでに動いていました。邪魔者が写り込まない場所となると数少なく、ガードレールもなく逆光で杉木立の影に旗が綺麗に浮かびあがるだろうと思い、ここに場所を決めて後は行列が来るのを待つだけです。行列が終わるまで数多く撮っても主役や写り込んだカメラマンなどほとんど満足いく物はありません。そんな中でこれはと思えたのがこの一枚だけでした。
この木幡の幡祭りは上の神社まで行列をして午後3時半頃終了になります。我々は下のバス駐車場でやはり3時半の出発予定です。最後まではいられないので時間で撮影をやめなければなりません。行列が終わって回りを見るとカメラマン達はもう上の方に行列を追って行ったらしくほとんど見あたりませんでした。私は時間は早いと思いながらも家々の冬支度や晩秋の山里が撮れたらと思いながら下に下ることにしました。思ったより思い描いていた光景はなかった物の軒下に吊してあった干し柿や逆光に映えるススキなどを撮りながらパスに戻りました。今回の撮影旅行は昨日は雨模様の寒い日で今日は暑いぐらいの晴天でした。雪の大内宿と晴天の幡祭り、写真内容に適した運の良い撮影旅行だったと思いました。