10月3日の野毛大道芸を撮影に行ったときに8日に「柳通り流し芸」と言う行事が行われるとのポスターが張ってあったので今日、8日は野毛に撮影に行く予定にしていました。
柳通りの流し芸は午後6時30分からと言うことでしたが夕方の野毛界隈も撮影したいと思って午後4時頃、野毛に来ました。野毛は飲み屋などが多いのでこの時間の野毛通りはあまり人通りも少ない静かな雰囲気でした。
野毛をぶらぶらしながら歩いていると行事の行われる柳通りに出ました。
赤いテントが張ってあり提灯にも灯がともっていて祭りの関係者が準備を始めているようでした。
野毛は下町なので所々に古い家などが残っていてそんな家や町角を撮って回っています。それでも思ったようなシャッターチャンスには恵まれずにただぶらぶらしていると言う感じがしていました。その内に一軒の古い駄菓子屋が見つかってやっと撮る気になってきました。
店の前でカメラを構えていると店からおばさんが出てきて「今は勝手に写真は撮れない時代になっているので勝手に撮らないで」と言われたので「そうなんですか」と言ってその場を離れましたがむなしい気持ちでした。時代なのでしょうがないとは思いますが京島などではそんなことは言われたことはないし、やはり横浜は違うのだなあとつくづく思いました。
早めの食事をして午後6時過ぎに柳通りに来てみると日も落ちて提灯の灯りなどが綺麗に浮かび上がっていました。先ほどのテントの中では今日、出演する芸人であろう女の人が三味線を袋から出して準備を始めています。
定刻の午後6時半になると町の関係者が挨拶を始めて今日、出演する芸人さん達が紹介されました。話しに聞くとこの流し芸は野毛で毎年行われていたのが数年前から中止になっていたのをこの柳通り商店街が3年ぶりに復活させたとのことでした。
まず、おはら風の盆と入った着物を着た女性達が柳通りを踊り始めました。踊りはゆっくりなので動きのある写真にはなりません。それと特別な照明はないし通りは暗いので撮影は非常に難しい物があります。取りあえずスローシャッターとストロボでカメラを動かしながらの撮影で動感を出すことにしました。
柳通り商店街の若者が各店を回って流し芸の予約を取って歩いています。了解の取れた店で三味線や民謡や踊りなど昔ながらの流し芸を行いながら回るようです。
柳通りのあちこちで芸人さん達が昔ながらの流しをやっています。自分たちの若いときにも飲んでいると「一曲いかがですか?」と言いながら馴染みの芸人さんがやってきたりしていました。懐かしい感じです。店の中なので撮りたいと思いながらも店先で遠慮していましたが段々、撮っても大丈夫だと分かると店にちょっと入って図々しく撮影をしていました。
今日はお祭りなので芸人さん達は表の通りでも歌ったり踊ったりして祭り目当ての人達に芸を披露しています。この女性は秋田出身と言うことで秋田音頭を熱唱していて観客の中にやはり秋田出身の人がいたようで「こんな所で秋田音頭を聞けるとは思わなかった。ありがとう」と言って感動していました。
柳通り流し芸は午後9時まで行われますが8時半頃になって今日の撮影を終わることにしました。
まだ飲屋街は宵の時間で大勢の客で賑わっています。今日は暗い通りでの難しい撮影でしたが昔懐かしい珍しい光景が再現されて貴重な写真が撮れたのかなと思いました。