写友に誘われて小田原・秋葉神社の火防祭りに出かけることになりました。あまり祭りにこだわって撮影はしていないのでこの祭りも今回が初めての撮影になります。午後から儀式が始まり本番は夜との事で秋葉神社に午後3時集合となりました。
写友、一人とは一緒に出かけ、もう一人とは現地で会うことにして秋葉神社に丁度午後3時頃着きました。数は多くないけれど祭りの屋台も出ていて素朴なお祭りの雰囲気です。もう一人の写友もすぐに来てまずは一休み、広場を見渡すと同じクラブの別の写友も来ていました。山伏の人達も居て上の神社からは祈りを上げている声も聞こえています。
神社内の儀式が終わってから下の広場での儀式が始まるまで屋台などで遊んだり買い物をする子供達や神社にお参りに来る人達の姿などを撮影していました。神社の境内はこんもりと生い茂った木立に囲まれて薄暗くなっています。丁度、祈りを上げる所はまだ斜光が差し込んで締め縄や人物が浮き立っていました。階段の上から祈る人達を撮るには一番好い時間帯です。あまり数の多くない、参拝者を待ちながら此処で少し粘ることにしました。場所やアングルが良かったのでもう少し後と夜の3回も此処で撮影しましたが2回目の子供達の写真が一番ベストでした。
その内に神社内での儀式も終わり、下の広場での儀式が始まりました。囲いの中に山伏達がずらりと並び祈祷が始まり、その回りには近隣の人達が集まり、一緒にお祈りもしています。カメラマンも見物人もそんなに多くなく、集まってきている人も近くの人達が多いようで最近は観光化した盛大な祭りが多い中、素朴な昔からの祭りと言う感じで魅力がありました。儀式で笹を釜のお湯に浸し、参拝者に振りかけたり、その笹を配ったり、御神酒を振る舞ったりして此処での儀式も終わりました。
儀式の終わった場所ではその後、餅つきも行われ、その餅も配ってくれたので私も一つ頂いて食べましたが柔らかくて美味しい餅でした。
次の儀式は夜になってからなので又、屋台の子供達や篝火や提灯、神社参拝者の写真を撮り始めました。段々暗くなってきて夜祭りの雰囲気も出て撮影にも力が入って来ます。
午後7時近くなって木で囲まれた大きい広場に積んであった木の櫓に火が付けられ入り口で儀式が始まりました。全国から山伏がやって来てそれぞれ地名と身分を大きな声で名乗って中に入れさせて貰うようです。山伏達が中に入るといままで点いていた照明が消されて木の櫓を燃やす火の明かりだけになりました。山伏達が燃えている櫓の四隅で刀を振りかざしたり、弓矢を放ったりと重厚な姿を披露しています。一般の見物の人達は柵の回りから見物していますが我々は腕章を借りることで柵の中に入って撮影をすることが出来ました。ストロボで撮った写真は夜の雰囲気が無くなるのであまりストロボは使わない撮影を心がけ、近くにいたお坊さんをロウソクの光だけで撮ることに集中して何枚も撮りました。
燃えていた櫓の火も消えると辺りは真っ暗で炭のような木の燃え残りだけが赤く盛り上がっているのを裸足で渡るために平らに広げています。これでは暗くてストロボをたくしか撮影のしようがなくストロボをたくと赤かった炭火は黒く写ってしまいます。これからがクライマックスなのでしょうが見切りをつけて囲みを出てきました。回りでは飾ってあった飾りをみんなで登って倒したり、もぎ取っていました。御利益に預かるためにみんな持ち帰るようです。
最後に餅まきがあると写友に言われて早速、一番前に行き餅を求める人達の表情を撮ろうと主役の子を選んでカメラを持ち上げめくら撮り、餅とスナック菓子を何度も受け止めて子供も大人も大騒ぎでした。餅まきも終わるとお祭りもお終りです。時間は8時半頃になっていました。此処の火防祭りは地元に密着した素朴な祭りで「森の鎮守の神様の〜」と言う歌が聞こえてきそうな雰囲気で写真的にも魅力的なお祭りでした。