11月はお酉様、今年は三の酉まであります。昔から三の酉まである年は火事が多いなどと
言われてきました。
去年は初めて浅草の大鷲神社に行きましたが今年は又、横浜真金町の大鷲神社に行くことにしました。
暖かかった10月も11月に入り、大分寒くなってきましたがそれでも今日は風もなくそんなに寒さは感じられません。
市営地下鉄「板東橋駅」を出ると大通り公園に沿って車道がありますが途中から交通止めをして熊手を売る店やその他の店が道の両側に並びメイン通りになっています。
今日は午後から撮影して夜の撮影も少しと思っていたので昼食を済ませてから家を出て真金町に着いたのは午後1時過ぎでした。
今日は普段の日なのでまだ人通りは多くありません。
ちょっと人通りが切れたときはお店の前は誰もいない状態になることもありました。
お店の人達は手持ち無沙汰に立っていたり数人が店の前で談笑などしている姿が見られます。
今年は三の酉まであったりしてその影響もあるかと思いますがやはり浅草と比べると寂しい物があります。
浅草は入り組んだ通りの両側にずらーっと並んでいて何軒あるか解りません。それに比べると横浜は昔はこの道の両側にあった熊手売りの店も片側になって本当に少なくなっています。
写真の主役達もあまり居ないので店の数を数えたら16軒で端の方はパイプの組み立てはしてあって店を開いていない所も3軒ありました。
静かな酉の市でも時折、あっちこっちで熊手が売れて「よ〜い、商売繁盛、家内安全」というかけ声と共にしゃんしゃんしゃんと柏手を打つ音が聞こえてきます。見た目では解りませんが何か商売をしている人達と思われます。皆さん商売繁盛を願っての熊手買い、嬉しそうな笑顔をみせながら熊手を持ち帰っていました。
いろいろな行事、お祭りは外人観光客にとって物珍しく興味が惹かれる物と思いますが多くは団体で来るので数人のグループでの見物が当たり前です。
それも携帯のカメラやコンパクトカメラで写真を撮っていることが多いのですが一眼レフカメラを持って一人でパチリパチリと写真を撮っている若い女性の外人がいました。いい被写体と思い、写真を撮る外人さんにカメラを向けてパチリパチリ。国籍も観光客なのかジャーナリストなのかも解りませんが一人で外国の祭りを楽しんでいるようでした。
日の当たっていた熊手を売るメイン通りも段々日陰になり始めた頃、いろいろな屋台の並ぶ通りにと思い、大鷲神社に向かう通りに入りました。お店の前でテーブルを出しお酒と料理を出している所がありました。鍋とお釜が並んでいてよく見るとお釜は女装をした男でした。この店はオカマスナックのようで毎年、酉の市には店の前でも商売をしていているようです。カメラを向けるとにこやかにしながらもおすましのポーズでパチリ、「有り難うございました」。夜に又、ここを通ったときはお店の中もいっぱいで商売繁盛でした。
大鷲神社前の縦の通りに入り歩いていると順番待ちで長蛇のお客が並んでいる屋台がありました。もうじき日暮れなので見物客も少し多くはなってきていますがこんな光景は異常とも思える状態です。お店は「広島お好み焼き」の店でした。やはり名が通っているのですね、お店の人はてんてこ舞い、なが〜い鉄板の半分で下地の生地を焼き、具を載せ、ほどよく焼けたところで空いている半分の鉄板に手際良くひっくり返しながら移しています。そこで焼き上がったお好み焼きをパックに入れお客に手渡しの繰り返し。最近、広島のお好み焼きミュージアムかで大阪のお客と喧嘩になり店員がお客を刺したというニュースを見ました。広島のお好み焼きは生地があってそれを焼くのが一般の人には出来ないのに自分に焼かせろと無理強いしたのではないかと報じられていました。
5時を過ぎるとあたりは暗くなり見物客も段々増えてきました。屋台の灯りも目立つようになり、賑やかなお祭りの雰囲気が益々出てきて写真的にも非常に魅力的です。恋人通し、家族連れ、友達通しといろいろな人達が集まり、ちょっと空いている植え込みの縁石に座って食べたりとお祭りを楽しんでいます。混んでいる通りを時々、若い衆が手を前に差し出しながら「済みません、道を空けてください」と言ってやって来ます。その後には親分と思われる人がおもむろにやって来て屋台等に声をかけていました。この辺を仕切る親分の見回りのようです。いろいろな人々で大きなお祭りがなりたっていることがよく解ります。
8時近くになると去年買った熊手を預かる大きな木の箱も一杯になるぐらいに多くなってきました。
毎年商売繁盛、家内安全を祈って酉の市に来て買い変えているわけですが去年と同じ大きさの物を買うか更に上の物を買うことになると思います。前年より下げることはまずいので景気が悪く(庶民には感じられない好景気らしいですが)少し苦しくても維持していかなければならないと思うので大変な事と思います。
今日、3回目の熊手を売っているメイン通りに戻った8時過ぎには今までとは違って大勢の熊手を求める人々や見物人で通りはぎっしりです。動くこともままならない状態では撮影もむずかいくなってきて、今日は少し夜の時間帯もという気持ちでしたのでそろそろ帰ることにしました。次回、28日の三の酉は夕方から夜を中心に撮影に来てみようと思いながら真金町の酉の市を後にしました。確かに去年初めて行った、浅草の酉の市と比べると規模や人出では比べられないほど差はありますが写真撮影と言う点ではあまり混みすぎても写真どころではなくなるので横浜、真金町の酉の市は丁度良いのかなとも思った今日の撮影でした。